埼玉に疎開して半年が経ちました

振り返ると四月が遠い過去のように思えるし、

前を向けば東京に戻るタイムリミットである四月が大きくそびえ立っている。


四月や五月は「社会人になりました☆」「華の18卒☆」みたいな感じであまり社会人になった実感もなく、

19から20歳になった時の「やば!成人じゃん!10代ブランド〜?わら」というようなふわふわした感情に似てました。


六月に入って初めて埼玉で初ロマンスがあった。いやこれをロマンスと言ったら、ロマンスの神様に怒られそうだけど。

24歳の保育士で細身。猿ともゴリラとも犬とも呼べるような顔をした男性。

メッセでどんなやり取りをしていたのか、

もはや思い出すことができない。というより

会って何を話していたのかさえよく覚えてない。

ただ顔が良い男性だったので、

こんな腫れぼったい目にデカ鼻、タラコ唇で顔デカとわざわざ会ってもらうなんて申し訳ないな、たぶんあなたは寄り道でしょう?本道から来ていたら、まずここには来ないわよね。

とか考えていたのを覚えています。


とりあえずこの半年のことを書きたいからこの人のことを書いたけど、

会ったのはたった一度だったし、これだからバイは嫌なのよ!!!って思ってしまうようなタイプのバイだったし、

そもそもそんな好きではなかったからここまで。




七月に入ってからはあたしは仕事のおかげでみるみる痩せてしまって、気がつけば7キロも落ちていた。

学生時代にたらふく蓄えた怠惰という怠惰をここであらかた削ぎ落としまーす!ってくらいハードだったと思う。

作業で歩く量は通年でほぼ変わらず1〜2万歩なんだけど、暑さがね。毎日2リットル飲んでないと死ぬから毎日デトックスをしていた。

自分が痩せていってることも気づかなくて実家に帰って言われて気がついたので、どおりで七月のワンナイトはリピーターが100%だったんだわ。と納得したの。

といっても2人だけどね。うち一人はエッチだからね?実質1人みたいなもんよ。


その1人が刺青だったのよね。



突然だけど、ホモ恋愛は減点方式と加点方式だと減点方式の人の方が多いじゃない?

ホモ恋愛が一般コミュニティから始まることはほとんど無いから。

顔が好き!あら!ちんちんも立派じゃない!ベッドの上でもサイコーね!好きよ!あたし、あんた好きよ!

って始まった恋愛も寝て起きてみたら

うわ〜リトグリ聞く人なんだ〜

え〜よくよく私服見たらその歳でそれはキツくない〜?

クチャラーか〜しんどいな〜

みたいに減点箇所が目についていって。

自分の心の視点?のようなものがどんどん小姑みたくなり、やっぱ違うかも。ってなるみたいなね。


あたしもずっとそうだと思ってたの。

というかそうだったの。

好きです!→ちょっとうーんなところもあるけど余りある好きが勝ります!→好きなんだけどさあ、そこ、どーなのよ?→どうしてもやっぱり無理だった!あはは!!

みたいなことを何度かやらかした。

いま振り返ると それあんた(あたし)が言えたもんじゃないよ と自分に言ってやりたい気もするけど。



前置きが長くなったけどそんなあたしがいつのまにか加点方式の女になっていた話。


刺青は同い年なのに妙に貫禄があって身体が大きくてちょっとクロちゃんに似てる。

やり目で会ったから一回目はそんなに会話をしてなかった。

ただ、名前なんて言うの?とかこの辺りに住んでるの?とかそのくらい。


きっかけは2回目だった。

その日あたしは高校の同級生と3人で飲んでたんだけど、2人が明日仕事だからって9時前くらいに帰りやがって。

あたしは明日夜勤なんだよー!って捨て台詞吐きながら家に帰ってたんだけど。

今日は飲むわよー!って日にそんなに飲まないと

あれ?どうしよ?今日という日はもう2度と来ないのにこれで良いの?って思うときがあるでしょ?

たまたまその日がそれで、不意に刺青にメッセージ送ったの。

そしたら 空いてるよ!会おうよ!って来て会ったのね。そしたら意外なことに向こうは

ホテルだけじゃなくてさ、カラオケとか!飲みにも行こうよ。旅行もしたいな。

って言ってきて、あたしはその時そんなこと考えもしてなかったからちょっとうわの空で そうですね!行きましょ!みたいな返答をしてたと思う。

それからというもの、向こうから会いたい、電話したい、顔が見たい、寂しいなどなど猛アタックをされてあたしもいつの間にか気になっていた。

3回目で旅行に行ってそれがどうしようもなく楽しくて気づいたら刺青よりあたしの方が好きになっていたわけ



そして9月にはガテン系

刺青に入れ込んでしまって未来がない人に依存したところで…って感情が生まれて会ったのだけど。

だから最初はなんとも思ってなかった。向こうは気に入ってくれてるのもなんとなく伝わった。でもあたしの気持ちは刺青だった。そんな感じ。

でも時間が合ったりしてご飯食べに行ったり花火に行ったり。